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いちごみるく帝国考案疾走ビショップ

ビショップ、超越ウィッチ、冥府エルフに勝ち越せるのか?

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1、目的

本デッキのねらいは2016.10.11現在、Master帯において多く使用されている疾走ビショップ、エイラビショップ、超越ウィッチ、冥府エルフに対して有利に戦えるかどうかを確認することである。

2、各カード採用理由

マイニュ

このカードの採用理由はウィッチに対する攻撃カードというよりは選択処理されない防御札としてのねらいが大きい。デッキレシピからすると一見フェイス優先の速い展開を勝ち筋とするデッキに見えるが、実際は序盤にあまりダメージの入るデッキではない。なぜなら序盤は主にアミュレットを置きたいからである。そのため序盤からフォロワーを展開するデッキに対しては先手を取れないためマイニュを使って少し展開を遅くして自分のフェイスを守る必要がある。そのときに確実にフォロワーとトレードを行えるマイニュを妥協点と考え採用した。

詠唱:聖獅子の牙

このデッキには2コストのカードが17枚入っているが実際に2ターン目に空の盤面からプレイできるカードはこのカードを除けば9枚でありその内、詠唱:獣姫の呼び声以外の6枚のカードは実際には2ターン目でプレイするのが美味しくない場面も多々ある。そのため序盤の事故を減らす意味とビショップミラーに強くなるようにという二つの意味で聖獅子の牙を2枚入れた。特にウィッチ対策というわけではない。

テミスの審判

ミラーで後手を踏んだ場合の逆転札として2枚採用してある。ビショップが非常に多い環境だからこそ必要なカードであるが、テンポエルフ相手にも刺さる場面はあるためそれほど限定的なカードというわけでもない。

3、他有力カードの不採用理由

エンジェルバレッジ

3コストとコストがやや重い他、盤面に残らないエンジェルバレッジは盤面を中盤から制圧したいこのデッキとは相性が良くないと判断して不採用とした。

死の舞踏

非常に優秀なカードであるが、大きい守護に対してはホーリーファルコンをぶつけてからの漆黒の法典鉄槌の僧侶の進化で除去を行えるため、5コストを支払ってまで撃ちたい場面が少ないと判断した。大きなサイズのエンシェントエルフや進化後ムーンアルミラージの除去として活躍する場面もあるが、今非常に数の多い超越ウィッチに対しては不必要であるため今回は不採用とした。

ムーンアルミージ

盤面の取り合いでは非常に強いカードではあるが、リーサルを決める札としてはやや重いカードである点と、天空の守護者・ガルラとコスト帯が被ってしまうため思い切って不採用とした。また序盤での事故を減らすための意味合いも強い。

4、主要なデッキに対して注意した点

・冥府エルフ

キーカードは天界の忠犬であると判断した。このカードはファンファーレが発動した場合2/4 とエルフでは非常に処理しにくいスタッツの守護となるためなるべく進化後フォロワーが残るように進化権を使うようにしたい。そのため中盤は相手のフェイスを1点でも削ることよりは、鉄槌の僧侶の進化などを使ってなるべく進化後フォロワーを処理しにくい形で盤面を取る方を優先した。また序盤のホーリーファルコンはベビーエルフ・メイで簡単に処理されてしまうので、マリガンでの優先度は詠唱:白翼への祈りより詠唱:聖なる願いを高くした。

・超越ウィッチ

虹の輝きを恐れずどんどんフォロワーやアミュレットを展開した。進化も惜しみなく使ってフェイスを削ることを重視し、2コスト以下のアミュレットは起動できるならば虹の輝きで戻される前にコストが多少余っても早めに起動させることに注意した。

・疾走ビショップ

鉄槌の僧侶の進化や漆黒の法典で有利トレードをすることが肝要なマッチング。自分が先手を取れているときは相手に処理させるプレイングでもちろん構わないが、後手にまわってしまった場合は熱くならずに盤面を処理してフェイスを守るよう心がけた。中盤以降はテミスや天空の守護者・ガルラなど1枚で状況を押し返せるカードがあるので、多少不利な状況でも自分のフォロワーの残り体力に気を配りながら中盤に詰んでしまわないようプレイした。

・エイラビショップ

エイラの祈祷によって盤面を制圧されたり、テミスの審判によって盤面をリセットされる前にリーサルまで持っていけるようなプランだけを考えプレイするようにした。そのため、安定行動でなくとも相手が対処できなかった場合に大きくアドバンテージを取れる選択肢なるべく取るようにした。

5、結果

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・対エルフ

結果は9勝2敗。二つをはっきり区別することが難しい場合もあるが、森の意志フェアリービーストを採用した冥府寄りのエルフのほうが多く見られた。エンシェントエルフは依然として強力なカードであるが、漆黒の法典などを利用してなるべく自分のフォロワーの数を減らさないように対処することを心がけた。アミュレットがうまく起動すると森の意志では除去しきれないような盤面となるため、エルフ側が対応しきれずに押し切れる場面が多かった。逆にこちら側とすればリノセウスプランに寄せて対応されたほうがかなり厳しいような印象を受けた。

・対ウィッチ

結果は9勝2敗。ほとんどが超越ウィッチであった。相手の2ターン目に出したクレイゴーレムを漆黒の法典で消滅させることができると、相手はマイニュを止める手段がなくなり非常に有利に試合が展開できた。ただ実際には勝敗にマイニュを出せるかどうかはそれほど寄与していないようにも感じた。なるべく進化や被ダメージを分散させて1点ダメージスペルで除去されないことや、古き魔術師・レヴィ紅蓮の魔術をケアすることの方が重要に感じた。

・ビショップ

結果は9勝11敗。内訳は疾走系ビショップに対して7勝5敗、エイラビショップに対して2勝6敗であった。疾走系ビショップとのマッチングでは、想像以上にテミスの審判が試合をひっくり返す能力が高いカードであるように感じた。そのため、盤面が有利であっても一度盤面をリセットされて息切れしてしまわないように、プリズムプリースト気高き教理などのカードが重要であるように感じた。一方、こちら側は確定除去やムーンアルミラージを採用していないため相手側の進化後ムーンアルミラージの処理が難しいため、多少有利な盤面でもフェイスを殴るための進化にはいつも以上に慎重になる必要があると感じた。エイラビショップとのマッチングは予想されたように厳しいもので、これは相性的に仕方がない問題であり、下手に対策するカードを採用し他のデッキに対して弱くならないように割り切ることが肝要だと感じた。

6、考察

マッチングの相手はエルフ、ウィッチ、ビショップの3クラスが殆どの割合を占めていた。エルフとウィッチに対しては有利、疾走ビショップに対しては五分、エイラビショップに対しては不利といえるような結果が出た。その他のクラスについては対戦数も少なく有利不利を判断するのは難しいが、守護を厚くもったミッドレンジロイヤルにはやや厳しそうな感触があった。また、環境的に当たることはなかったが、同様に守護を厚くもったランプドラゴンやオリヴィエドラゴンに対しては厳しそうなデッキであるようにも感じた。そういった相手と戦うにはやはり死の舞踏といった確定除去カードが有効になってくるだろう。現在の環境を考えるとこのデッキのようなカウントや疾走系ビショップに有利を取れるデッキとしてはエイラビショップが挙げられるが、同時に数多くいる超越ウィッチや冥府エルフに対してはかなり不利となるためエイラビショップの増加は難しいように感じられる。そうなるとエルフやウィッチに対して有利に戦える疾走系のビショップが増えることが予想され、実際にマンチングでは多く当たっている。今後の疾走系ビショップの課題としてはよりミラーに有利になるような構築やプレイングが要求されるだろう。そのときにこの記事が何かのヒントになれば幸いである。

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